中田島砂丘
砂丘に波を打つ美しい砂紋――。砂紋がどこから始まりどこで終わるのか、その端っこはいったいどんなふうになっているのかを知りたくなって、砂の上を歩きはじめました。砂丘に雨が落ちることで黒く硬くなった砂の上に、乾いた白い砂が風に乗って飛ばされてきます。これが繰り返されることであちらこちらに小さな砂紋ができ、点在していたそれらの砂紋が徐々につながり合って、やがて砂丘全体に広がっていくという仕組みのようです。 時間の経過とともに変わりゆく砂の表情は、砂紋の魅力のひとつです。ラフな下書きにくっきりした輪郭が上書きされてゆく過程や、人の足跡を砂が覆い不規則なアクセントを浮かび上がらせることもあります。特に台風通過後に現れる紋様は特殊な造形を成し、その形状の複雑さやダイナミックさ、不思議さに驚かされながら記録撮影を継続中。 2022年7月クリエート浜松で『砂紋の記録』写真展を開催。9月から浜松市内の高校、中学校で巡回展を開催中。